当院で主に行われている血液透析は大きく分けて2種類あります
1.血液透析(HD)
体に溜まった水分と毒素を除去します。
糖尿病を原疾患とする患者様も増えている為、透析液に酢酸を含まない無酢酸透
析液を使用した透析治療も行っています。
* 無酢酸透析(カーボスター)
現在の一般的な透析液には少量の酢酸が含まれています。酢酸には心機能抑制作用や血管拡張作用が有り、透析中の血圧低下の原因になります。無酢酸透析剤カーボスターは酢酸を含まない透析剤のため透析中の血圧安定効果のほかに食欲亢進、易疲労感の消失、ベッドからの離床時間の短縮などが報告されています。
2.血液透析濾過(HDF)
血液透析に濾過を加えた治療法です。
小・中分子量物質除去はHDに比べ優れています。
透析アミロイドーシスや透析困難症、かゆみ、ムズムズ足症候群などにも効果があるといわれています。
当院ではAFBF(アセテートフリーバイオフィルトレーション)も行っています。
* AFBF(アセテートフリーバイオフィルトレーション)
血液透析濾過の1種で酢酸を含まない透析液、補充液を使用します。
透析不均衡症候群、血圧低下等による治療持続の困難、アシドーシスの是正が
不十分な患者様に用いられます。
当院で使用している主な透析監視装置
ブラッドボリューム計(BV計)を搭載しております
透析中の血液濃縮を連続的に監視し、透析中の血圧低下や下肢攣りを未然に防ぐことに役立ちます。またブラッドボリュームは、ドライウェイトの評価にも利用されます。その他の機能として、非侵襲的にバスキュラーアクセスの再循環を測定でき、シャントトラブルを早期に発見できます。
※ 透析アミロイドーシスには、リクセルを使用した透析方法も行っております。
リクセル(吸着型血液浄化器)
透析アミロイドーシスの原因物質となるβ2-ミクログロブリンを選択的に吸着除去します。